横浜市立の学校は当然のことのように休みです。
子どものころは国民の祝日なのかと思っていました。
横浜開港記念日とは
1859年、横浜港の開港という、日本史上でもわりとでかい出来事がありました。
鎖国してたけど黒船が来て開国に向かうという、江戸時代末期のことです。
1858年の日米修好通商条約で、横浜港が開くことが決まりました。
貿易が始まって、外国文化が入ってきました。
横浜発祥のものもたくさんあると言われています。
アイスクリームとか、食パンとか、ナポリタンとか
食べ物以外にもあります。
馬車道のガス灯とかね
鉄道や電話も、東京と初めてつながったのは横浜でした
それまで田舎の漁村だった横浜村がこんなに栄えるのですから、大事にしたいのも納得です。
ただ、現在の市民としては学校が休みというのが最も大事にしている点かと思います。
開港祭も行われています。
花火も上がるんだよ!
名曲「横浜市歌」
開港記念日前後に、学校で歌われがちです。
がちというかむしろしょっちゅう歌われています。
入学式や卒業式でも歌われます。
私自身、小学生のとき国家と同じくらいかそれ以上歌いました。
言葉が古い上にわりと長いので、覚えられるようにとたくさん歌っていたのかもしれません。
古文を唱えて暗記するような感じですね。
作詞 森鴎外!
メロディーも構成も、いいんですよ。
行進曲形式【A-B-A】となっており、メリハリが効いています。
Bの部分が哀愁ただよい、前後のAを引き立てています。
前奏が華やかでかっこいい
和音だらけでテンポも速く、弾む感じがいいのです。
港から見える海がたくさんの船でにぎわっている風景が浮かびます。
曲から浮かんでくるというより、刷り込まれている気もします。
横浜市のページには、楽譜も掲載されていますよ。
昔ピアノをちょっと習ってたレベルの私には、かなり練習が必要な感じ…
これ、弾けたらかっこいいですね!
歌詞もいい
港がにぎわっている風景が浮かんでくるのは、この歌詞があるからでしょう。
(上記横浜市HPより)
わが日の本は島国よ
朝日かがよう海に
連りそばだつ島々なれば
あらゆる国より舟こそ通え
日本は島国だから海外からたくさん船がやってくるということですね。
曲調も輝かしく生き生きとした感じです。
朝日が輝く、というところに極東の誇りを感じるね
されば港の数多かれど
この横浜にまさるあらめや
むかし思えば とま屋の煙
ちらりほらりと立てりしところ
日本は島国だから港の数は多いけど、横浜が一番でしょ!ということです。
開港前は貧しい漁村だったんですけどねえ、としみじみと思い返しています。
曲調も、静かになり哀愁漂ってます。
開港が神奈川じゃなくて横浜になったところにも、いろいろドラマがあります
今はもも舟もも千舟
泊るところぞ見よや
果なく栄えて行くらんみ代を
飾る宝も入りくる港
しみじみした後、また元気な曲調に戻ります。
「もも」は「百」です。
今ではたくさんの船が泊まる港となり、今後もずっと栄えていくでしょう、という歌でした。
いいぞ!森鴎外!
横浜スタジアムでも聞ける
いまや、横浜DeNAベイスターズの応援でも使われています。
この使われ方には感動しました。
特にホームラン・勝利時は、『この横浜にまさるあらめや』という歌詞があまりにもしっくりきている上に、そのあとの『熱き星たちよ』がより盛り上がる効果があります。
はやく思い切り歌える日がきますように!
※2023年シーズン、歌えるようになりました
それにしても、「よこはましか」を変換しても一発で出てこないばかりか、「しか」でもなかなか出てきませんでした。
市歌そのものがマイナーな存在のようです。。
「横浜市歌を歌える」というより、「市歌の存在を知っている」ということ自体が横浜市民の特徴ですね。
開港にまつわる施設もあります
横浜開港資料館
たまくすの木は、『ペリー提督横浜上陸の図』にも描かれている木!
タイムスリップしたような、不思議な気分になります
横浜市開港記念会館
キング(神奈川県庁本庁舎)とクイーン(横浜税関)も近くにありますよ
開港をテーマに散歩するなら「日本大通り駅」が便利
上記の施設へ行くにはみなとみらい線・日本大通り駅が近くて便利です。
関内駅から横浜スタジアムを通って日本大通りを歩くのもいいですね。
そのまま海に向かって歩けば、大さん橋や山下公園まですぐです。
海の近くまで行くと、空が広くて風がきもちいい!
このあたりは、何するわけでもなく散歩するのが一番いいと個人的には思っています。